落下の王国

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骨折して入院中の少女アレクサンドリアが、ふとしたきっかけで同じく入院中のロイと出会う。ロイは彼女に「愛と復讐の叙事詩」を語り始める。6人の男たちが自分たちを虐げた総督オウディアスに復讐する物語だ。アレクサンドリアは話に引き込まれ、続きを聞くためにロイの要求に従うようになる。

ロイの物語が色彩豊かな映像で展開されるのが一番の見どころ。物語はロイが実際に置かれている状況を反映していて、ただの聞き手だったはずのアレクサンドリアも途中から物語の中に登場してくるのが笑えた。ただ、ラストの展開はもう少しひねってほしかった。最後に映画史の初期の映像が出てくるのも唐突な感じがした。

公式サイト:http://www.rakka-movie.com/
評価:★★★★
トラックバック先:カノンな日々
----- PING: TITLE: 落下の王国/リー・ペイス、カティンカ・ウンタルー URL: http://blog.livedoor.jp/baron_na8c/archives/51628107.html BLOG NAME: カノンな日々 DATE: 09/15/2008 21:28:30 シャンテシネで見た予告編に一目惚れした映画です。絵本のような映像の美しさと現実と幻想が入り交じるような寓話の世界観が魅力的。てっきりシャンテシネでの単館上映かと思ってたらTOHOシネマズで上映されてラッキーでした。 出演はその他に、ジャスティン・ワデル、... -----

デトロイト・メタル・シティ

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ポップミュージシャンを目指して上京した根岸崇一が、どういうわけかデスメタルのバンドのボーカルとしてデビューし、ヨハネ・クラウザー二世としてカリスマ的人気を獲得してしまう。事務所の社長は彼の才能を高く評価するが、彼自身は嫌で嫌でたまらない。大学時代に憧れていた相川さんと再会しても、彼は現在自分がデスメタルをやっていることを言えない...

根岸崇一役は松山ケンイチ。クラウザーを演じているときはよかったのだが、根岸の役はキモチ悪さが出すぎていて、ついていけなかった。もうすこしフツウに演じてほしかった。見ものは事務所の社長を演じた松雪泰子で、下品で暴力的なメタルファンのイメージそのままの役を完璧にこなしていた。よくこんな役を受けたものだと思う。

それにしても、この映画はヘヴィメタルに対する偏見が丸出しだ。頭のおかしい連中がやっている反社会的な音楽、みたいな印象しか持てないようになっている。ファンの一人としてあまり気分がよくなかった。クラウザーのライバル役としてKISSのジーン・シモンズまでひっぱりだしたのだから、もう少し音楽そのものに敬意を払ってほしかった。

公式サイト:http://www.go-to-dmc.jp/
評価:★★★★
トラックバック先:ロックdeシネマ
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この自由な世界で

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シングルマザーのアンジーは、勤め先の職業紹介所をクビになり、友人のローズとともに自分たちの職業紹介所を開く。外国人労働者に日雇いの仕事を斡旋する仕事だ。何十人もの労働者たちを毎日さばくのはキツく、小学生の息子は両親に預けたまま。最初は労働許可を持つ外国人だけを扱っていたが、持っていない外国人を働かせたほうが儲かることを知り、ローズの反対を押し切ってそちらに踏み込んでいく。危ない橋を渡るアンジーを両親は心配し、もっと堅実に生きることを願う。しかし現代は両親の時代とは違い、安定した雇用は高嶺の花だ。彼女は両親の批判に耳を閉ざす。

底辺の労働者がさらに下層の労働者を搾取して這い上がろうとする。この作品が描いているのはそんな醜い世界だ。アンジーは善人とは言えないが、とびきりの悪人というわけでもない。労働許可を持っていないイラン人が来たとき、彼女は最初は追い返す。しかし何度か追い返した後で彼にも仕事を斡旋することを決意する。彼の家族の厳しい状況を知ったからだ。不法だから悪い、と単純に言えない現実がそこにある。

公式サイト:http://www.kono-jiyu.com/
評価:★★★★
トラックバック先:ラムの大通り ----- PING: TITLE: 『この自由な世界で』 URL: http://blog.goo.ne.jp/du-rhum/e/785e197d1fe3cad1eaac020789decfc2 BLOG NAME: ラムの大通り DATE: 09/05/2008 04:55:40 (原題:It's a Free World) ----これ、ケン・ローチの映画だよね。 以前、誰だったか ケン・ローチのこと「イギリスの山田洋次」と 言っている人、いなかった? 「う〜ん。 確かに、彼の作品は労働者階級に スポット当てていることが多いからね」 ----これもそうニャの... ----- PING: TITLE: ケン・ローチ監督の「この自由な世界で」を観た! URL: http://ameblo.jp/tonton3/entry-10138447962.html BLOG NAME: とんとん・にっき DATE: 09/15/2008 11:25:36 ロンドンで、一人息子ジェイミーを両親に預けて働く33歳のシングル・マザー、アンジー(キルストン・ウェアリング)。彼女の仕事は外国人労働者を集め、企業に紹介すること。ポーランドで移民希望者を次々に面接しているところから始まります。その夜、彼女がバーで飲んで -----

スカイ・クロラ

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押井守監督のアニメーション作品。

戦争がなくなった時代、人々に平和を実感させるためにショーとしての戦争が行われる。空中戦だけで、パイロットは遺伝子操作により年をとらなくなった「キルドレ」と呼ばれる少年少女たち。彼ら、彼女らは撃墜されるまで永遠に出撃しつづける。

主人公のカンナミや上官のクサナギをはじめ、登場人物に感情の起伏がほとんどなく、前半は淡々と物語が展開していく。ちょっと退屈した。押井監督の「イノセンス」を見たときは映像の美しさに圧倒されたが、その後「アップルシード」のような3Dライブアニメが出てきたので、今回の作品は時代遅れのように感じた。しっかり作ってあるのは空中戦のシーンだけで、地上のシーンはどことなく手抜きだった。

しかし語られるテーマは面白い。ゲームのように現実感のない、日常としての戦争。それを表現するために退屈な空気を作ったのか。

公式サイト:http://sky.crawlers.jp/
評価:★★★★
トラックバック先:好きな映画だけ見ていたい ----- PING: TITLE: スカイ・クロラ◆終わらない生の「だるさ」の物語 URL: http://blog.goo.ne.jp/masktopia/e/ece97f621a008fd1d5641f24805bf2a6 BLOG NAME: 好きな映画だけ見ていたい DATE: 08/30/2008 15:07:34      「スカイ・クロラ」 (2008年・日本) 子どものころから空が好きで、よく屋上に出ては雲を眺めていたっけ。たえまなく移り変わる光の色はあまりにも神々しくて、あそこにはきっと崇高な何かがあるとわけもなく信じた。航空機、なかでも戦闘機の美しさに魅了さ... -----

崖の上のポニョ

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宮崎駿監督の新作。

ある日、宗介は海辺で空きビンに頭を詰まらせたさかなの子を助け、ポニョと名づける。ポニョは父親に連れ戻されてしまうが、人間になりたいと思いはじめ、再び逃げ出して宗介のもとへと向かう。魔法で女の子に化けていたが、宗介はすぐにポニョだと気づく。

「ポニョ、宗介、好き!」

言葉を覚えたポニョが発したこの言葉が作品の特徴をよく表している。最近の宮崎作品は思想的なメッセージを伝えようとして小難しくなっていたので、こんな単純明快なセリフはなかった。しかし今回は子ども向けで、素直に楽しめる。こんな宮崎アニメをもう一度見たいと思っていた。

映像はCGを使わず、宮崎アニメ特有の美しい背景も抑えぎみで、伝統的なアニメに近かった。ポニョが擬人化された波の上を走って宗介を追ったり、意地悪な婆さんにピューッと水を吹きかけたり、おもちゃのボートを魔法で大きくしたりなど、楽しくて印象的なシーンがたくさんあった。

「ポニョ、宗介、好き!」

公開中にもう一度見たい。

公式サイト:http://www.ghibli.jp/ponyo/
評価:★★★★★
トラックバック先:ミチの雑記帳

告発のとき

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イラクから帰還したばかりのマイクが基地から姿を消す。父親のハンクはすぐに基地を訪れ、息子を探そうとするが、軍も警察もあてにならない。しかしハンクは軍で警官として働いた経験を生かし、みずから調査を始める。そこで少しずつ真実が明らかになっていく。ベトナム戦争を経験しているハンクでさえ理解できない真実。

ベトナム戦争のときより深刻な事態が進行している、というこの作品の視点には驚いた。その一方、イラクから帰還した兵士たちに対する偏見を強めることにならないか、という危惧も感じた。兵士たちの問題に焦点を当てること自体はいいのだが、やりすぎるとイラク戦争の是非が問われなくなってしまう気がする。

ハンクを演じたトミー・リー・ジョーンズは、淡々としていて渋かった。シャーリーズ・セロンやスーザン・サランドンがあまり活躍していないのは残念。

公式サイト:http://www.kokuhatsu.jp/
評価:★★★★★
トラックバック先:誰でもポエットでアーティスト
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ぐるりのこと。

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キッチリした性格の翔子は、ノンビリした夫のカナオをルールで縛り、セックスは週三回と決める。いっしょに仕事を始めるかのように寝室へ誘う翔子にカナオはしぶしぶ従う。そんな二人のあいだに子どもができたが、幼くして死んでしまう。翔子の心は少しずつ壊れはじめる。

監督は『ハッシュ!』の橋口亮輔。前作とは異なり、今回は脇役の俳優が豪華だ。倍賞美津子、柄本明、寺島進などのベテランに、加瀬亮も小さな役で出てくる。『ハッシュ!』の主役も登場し、ちょっと嬉しい気分にさせられた。

翔子が少しずつ壊れていっても、カナオはほとんど変わらずマイペース。翔子が激しく感情をぶつけても淡々と受け流すだけだ。これじゃあ壊れていく一方だな、と思いながら見ていたら、逆の展開になった。翔子がなぜ立ち直ったのか、今ひとつ分からなかった。私はまだ人生経験が足りないのか。しかし翔子役の木村多江は主演女優賞に値する演技だった。

公式サイト:http://www.gururinokoto.jp/
評価:★★★★
トラックバック先:★☆ひらりん的映画ブログ☆★
----- PING: TITLE: ☆「ぐるりのこと。」 URL: http://blog.goo.ne.jp/hiralyn/e/6b3f49c2bcc33ae845459244d4c85e19 BLOG NAME: ★☆ひらりん的映画ブログ☆★ DATE: 06/26/2008 23:23:29 今月は試写会づいてるひらりん。 先週に引き続き、今週の平日休みもヤクルトホールにて試写会。 実は来週も予定が・・・。 近くのシネコンで映画観てたほうが空いてて楽なのにーーーー。 ----- PING: TITLE: 「ぐるりのこと。」舞台挨拶試写会 URL: http://46007053.at.webry.info/200806/article_3.html BLOG NAME: アートの片隅で DATE: 06/27/2008 11:23:30 「ぐるりのこと。」の舞台挨拶試写会に行って来ました。 有楽町朝日ホールには開場前に到着したのだけれど、2名一緒でないと入場出来ないとのアナウンスに慌ててしまいました。(通常は先に入って座席を確保出来るのだけれど、、、) 友人が遅れて来るので、入口でしば... ----- PING: TITLE: 「ぐるりのこと。」映画館レビュー 完敗 URL: http://blog.goo.ne.jp/masashisandesuka/e/634f6ca1c4a15d7aedf1f76f7dbfaaf7 BLOG NAME: 長江将史〜てれすどん2号 まだ見ぬ未来へ DATE: 06/28/2008 20:44:35 あっやばい良い!と思ったシーンを思い出そうとしたが、忘れてしまったようだ。もう一度観たい、もう一度会いたい、とはこういうことで、理屈じゃなく「好き」ということが確実だから、もっといっしょにいたいと思うんだろう。 ----- PING: TITLE: 『ぐるりのこと。』 URL: http://blog.goo.ne.jp/masakichi917/e/a12725279f8133cfb3f537a449ac21a0 BLOG NAME: 音次郎の夏炉冬扇 DATE: 07/06/2008 23:18:27 妻子がTDLの25周年アニバーサリーに逝ってしまったので、ワタシの方は心おきなく銀座にて映画館のはしごを致しました。先にレビューした「歩いても 歩いても」と「ぐるりのこと。」はいくつかの共通点があります。 -----

ザ・マジックアワー

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三谷幸喜監督のコメディ。

街を牛耳るギャングのボスの愛人に手を出したことがバレてしまい、絶体絶命のピンチに陥った備後。彼は命を助けてもらう見返りにボスを狙った殺し屋を探すことになる。しかし探す手がかりすらない。そこで彼は映画監督を装って売れない俳優の村田に接触し、アドリブで殺し屋を演じるように仕向けてボスに紹介する。村田は殺し屋を演じているつもりでボスに会い、ボスは本物の殺し屋として村田に接する。

村田を演じるのは佐藤浩市、備後は妻夫木聡、ボスは西田敏行。その他、綾瀬はるか・深津絵里などキャストは超豪華で、主役級の俳優が何人も端役で出てくる。それぞれ強い個性を放っていた。しかし、映画作品としては今ひとつだった。「有頂天ホテル」と同様、主役級が多すぎて焦点がぼやけてしまったように感じた。

俳優を騙して殺し屋を演じさせる、という設定は面白かったが、それで二時間もたせるのは無理だ。実弾で銃撃戦をやっても芝居だと信じつづけるなんてありえない。バカバカしくなってしまって入り込めなかった。


公式サイト:http://www.magic-hour.jp/
評価:★★★
トラックバック先:お楽しみはココからだ〜 映画をもっと楽しむ方法
----- PING: TITLE: ★「ザ・マジックアワー」 URL: http://blog.goo.ne.jp/hiralyn/e/abd24e1fe2c6c12992e5c5f35b25f876 BLOG NAME: ★☆ひらりん的映画ブログ☆★ DATE: 06/26/2008 23:24:14 今週の週末レイトショウは、 最近、宣伝のためにテレビに出まくってる三谷幸喜監督作。 -----

最高の人生の見つけ方

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大富豪のエドワードと自動車修理工のカーターが病院で同室となる。二人はともに末期ガンで、余命数ヶ月。ある日、エドワードはカーターが書いた「棺桶リスト」を目にする。死ぬまでにやりたいことのリストだという。カーターにとっては落書きのようなものだったが、エドワードは実行することを提案する。

エドワード役はジャック・ニコルソン、カーター役はモーガン・フリーマン。この配役に惹かれて見に行った。実際、この二人がほとんど全てだった。たまたま数日前に「死ぬまでにしたい10のこと」を見たばかりだったので、二番煎じのように感じてしまった。死ぬ前にやりたいのが世界旅行、というのは二人とも人間として底が浅すぎるし、二人が最後にたどりつく結論も退屈きわまりないものだった。


公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/bucketlist/
評価:★★★★
トラックバック先:カリスマ映画論
----- PING: TITLE: 最高の人生の見つけ方 URL: http://blog.livedoor.jp/clockworkorenge/archives/50584251.html BLOG NAME: カリスマ映画論 DATE: 05/27/2008 00:25:02 【映画的カリスマ指数】★★★★☆  悔いない・恥じない・残さない、最大謳歌我が人生   -----

光州5・18

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1980年に韓国で起きた光州事件を描いた作品。

タクシーの運転手をしているミヌ、弟の高校生ジヌ、看護師のシネは、学生のデモに対する軍の激しい弾圧に出会う。ジヌは同級生が軍に殺されたことで立ち上がり、自らデモに参加するようになる。政治に関心のないミヌ、シネも否応なく巻き込まれていく。

民主化を求める市民に対し、軍部は徹底的な弾圧で応える。デモを解散させるだけでは飽き足らず、参加者を一人一人追い回して叩き殺す。そんなやり方は市民の怒りを高め、ついに市民は武器庫を襲撃して武装し、全羅南道庁を占拠する。

光州事件を正面から取り上げた作品は韓国でこれが初めてらしい。学生のデモに一般市民が合流し、さらに市民軍が結成されていく過程がしっかりと描かれていた。全斗煥の軍部に対する民主化闘争を描く、という観点ではなく、身近な人を殺されて憤激した市民の闘いを描く、という観点に立っているのも現在の作品としては適切だと思う。素直に入りこめた。


公式サイト:http://may18.jp/
評価:★★★★★
トラックバック先:Nice One!!
----- PING: TITLE: 『光州5・18』 (2007) / 韓国 URL: http://plaza.rakuten.co.jp/cucurose/diary/200805100001/ BLOG NAME: NiceOne!! DATE: 05/18/2008 15:37:01 原題:MAY18監督:キム・ジフン出演:キム・サンギョン、イ・ヨウォン、イ・ジュンギ、アン・ソンギ、ソン・ジェホ、ナ・ムニ、パク・チョルミン、パク・ウォンサン、ソン・ビョンホ、チョン・インギ鑑賞劇場 : 109シネマズ川崎公式サイトはこちら。<Story>1980年5月1... -----